ある家族からのおたより – ママ、お月さまとって!

 私たち mewl マガジンにお便りが届きました。ご本人に許可をもらい記事としてご紹介します。また、みなさまから、子育ての楽しみや悩み、家族の中で起こった不思議なエピソード、幼少の頃の話など、家族にまつわるお便りを募集しています。お名前は匿名でも構いません。尚、送っていただいたお便りを採用させていただいた(記事として掲載させていただいた)場合、2000円分の図書カードをお贈りいたします。

 

 

(半人前ママ 29歳 東京都在住)
 こんにちは、いつも mewl マガジンを読んでいます。お便りのコーナーがはじったのを知り、送ってみようと思いました。といってもわたしの家族は平凡なので面白いエピソードにはならないかもしれません。すいません。あらかじめ断っておきますね。
 わたしたちには、もうすぐ4歳になる男の子がひとりいますが、夫に似たのか、引っ込み思案というか、周りに合わせてしまうような性格です。そんな我が息子に mewl マガジンさんで紹介されていた『パパ、お月さまとって!』の絵本をプレゼントしました。とても大きなサイズのものです。
 この絵本のことは知っていましたがビックサイズのことは知らなくて、購入したらびっくりしました。想像していたよりも絵本が大きくて。わたしたち親が驚く大きさですから、きっと息子はもっとでしょうね。この絵本は、息子が空を眺めるのが好きなので、いつかもう少し大きなった時には天体望遠鏡を買ってあげたいけど、すごく高価なものですから、うちではなかなか買えないと悔しく思っていたときに知って購入してあげたものです。
 最初、息子にこの大きな絵本を読んだときには「ああー」「おおー」とか感嘆詞をあげて喜んでいました。毎日、保育園から戻って来ると熱心に読むくらいですからよっぽど気に入ったのでしょう。良いものをプレゼントしたと思っていましたら、一緒に散歩に出かけるたびに、何やら下ばかり見て歩くようになりました。「どうしたの?」聞くと、彼曰く「月を探している」と言います。
 どうやら『パパ、お月さまとって!』のように本当に月を触って持って帰れると思うようになったようです。それからというもの、散歩にいくたびに、本人いわく月のかけら(わたしには石にしか見えないのですが)を拾ってきて、おもちゃ箱に入れていく。もちろん、本人は本当に月のかけらだと思っているから捨てたら可愛そうですし、かといって放っておいたら部屋にはどんどん石が溜まっていくし、困ったことになりました(掃除をすると誤って床に落ちていた小さな石を吸い取ってしまったり)。
 そして、誕生日が近いということもあり、プレゼントとして何が欲しいかと尋ねたところ、悪い予感はしていたのですが、「ママ、お月さまが欲しい!」と言われました。「お月さまはみんなのものだから難しいからもしれないな」とか、「月に届くような長いはしごがないから難しいかな」と何とか誤魔化していますが、その熱はどうやら当分冷めそうにありません。
 息子の空想力の逞しさを誇らしく思いつつも、誕生日に別のものが贈られて、残念そうにする息子の姿を想像すると憂鬱な気分になります。みなさんはこんな経験ありませんか?

 

 

*本記事は読者さんから送っていただいたテキストを元に、誤字の訂正や読みやすさを考慮して改行などを加えています。

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