わたしたちの家族会議 VOL.1 後編 – 父母一年生を終えて


 

 わたしたちの家族は二ヶ月に一度くらいのペースで家族会議を行います。定期的な開催日程が決まっているわけではないのですが、何かの記念日などの節目、あるいはのっぴきならない問題が起こると、娘のみどりを寝かしつけてからディスカッションが始まります。今回は娘のみどりが一歳を迎えたということもあり、こどもの誕生会について考えたこと、この一年を通して感じた子育てにおける気づきを話したのでそれらを記事にしてみました。

 

一年子育てをして気づいたこと
A: みどりが一歳になり、僕たちも父母として一年生になったわけだけど、この一年間で感じたことや気づいたことはある?
S: 誕生日である今日と明日で緑が大きく変わるわけではないけど、やはりわたしの中で節目という意味で誕生日は大きいことだった。
A: そうだね。色々気づきはあるけど、僕はこの一年で人の成長というのは陸続きになっているということを学んだ。その日からいきなりできることは少なくて、いつの間にかできていることの方が多い。その間、何度もトライをして失敗するんだけど、少しずつできそうな気配が高まっていく。寝返りや、掴まり立ちとか。トライして失敗の繰り返しの期間は長いんだけど、ふとした瞬間にできていたりする。
S: そうそう、急にできていたりするよね。大抵、目を離した時にできているから驚いてしまうけど。
A: その瞬間だけを切り取ったら、その日が初めてできた日なんだけど、ちゃんと失敗と試行錯誤の歴史が陸続きにあって成功に結びついているのがわかる。そういう意味では、人の成長を見守る時に、この失敗の期間をどのように見てあげるかが結構重要なことだなとも思う。たとえ駄目な日があっても、ゆっくり待ってあげる心構えでいると随分違うから。
S: うん。わたしたち親もそれで一喜一憂しないことが大切だなって思う。子どもに対することだけではないかもしれないけど、長い目で見てあげることが大切だなって。

 

 

A: 他に気づいたことや学んだことはある?
S: みどりが生まれる前は本当に不安だった。産前はわたし自身、母性が乏しいと思っていたし、妊娠した時はホルモンバランスが崩れて精神が不安定で、もしかしたら育児放棄になってしまうかもしれないと正直思っていた。けれど、みどりが生まれて、その存在がわたしの中で大きくなっていった。夫婦間もみどりがいるだけで、ポジティブな空気感になる。
A: みどりがコミュニケーションの橋渡しになってるよね。
S: うん。それとみどりの生まれ持った気質にはかなり助けられていると思う。
A: みどりは本当に明るいし、オープンな性格だから。
S: その一面もあるけど、自分で絵本をめくって読んでいたり、調理器具で遊んでみたり、しっかり自分の世界を持っているのが大きい。みどりと同じくらいの年頃の子どもたちを見ててもそう感じるくらい。
A: 好奇心旺盛ということもこの一年でわかってきたことだよね。
S: うん。その特徴はこれから活かしてあげたいなと思う。きっとその好奇心によってこれから危険なことが増えていくと思うけど、少しくらいなら怪我しても大丈夫という意識ではいたい。
A: 階段から落ちなければね 笑。飼い犬である「キット」との関係性も最近では変わりつつあるよね?
S: もしかしたらお姉さんのような感覚になってきているかもしれない。自分のお菓子をあげたりしているし、きっと以前より賢くなってきたんだろうね。例えば、以前はキットの毛を引っ張ったり、強く叩いていたけど、最近では優しく撫でたりできるようになってきた。
A: 慈しみが出てきたのだと良いのだけど、きっと、相手にも感情があるということを学ぶ前段階にあるから、僕たちがキットに対して優しく接しているから模倣するようになったのかな。
S: わたしたちが拍手をするとそれを模倣してみどりも拍手するけど、最近では、わたしたちが模倣しているみどりを見て微笑み、その微笑みを見てみどりが喜んでいるのがわかる。拍手をするとわたしたちが喜んでくれるんだって。
A: 鏡みたいだよね。みどりを喜ばせようとに僕たちが拍手をして、みどりも僕たちが喜んでくれるから拍手をし返す。この模倣から始まるお互いのコミュニケーションは大切なことだよね。行為から感情が生まれる、模倣から少しずつその意味と他者の感情を理解して学んでいくという過程。その延長線の先には、この社会の倫理感やそこでの正しい(とされる)振る舞いを学んでいくということでもあると思う。子は親の鏡というけど、実際、今そのようなことを体感している時期かもしれないね。そういう意味では、まず僕たち夫婦の行為から模倣するから、襟を正していかなければなとも思う。
S: うん。わたしたちもみどりと一緒に学びながら、もう一度世界を捉え直す機会をもらっているかもしれない。来年2歳になる頃には、歩いたり、走ったり、行動も多様化するし、感情も増えて、言葉も話していると思うから、そこでどのようなコミュニケーションが行われて、どのように世界を見るようになるか本当に楽しみ。

 

 

(前編はこちら)

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