子どもを取り巻く環境をよりよいものへとデザイン・支援をしていく行政、企業、団体、ブランド、プロジェクトを紹介するシリーズ。今回は、石塚硝子株式会社のブランドで、子ども向けの製品「つよい子グラス」を製作している「ADERIA (アデリア)」と、その製品をご紹介します。
「ADERIA」は、2019年12月に創業200年を迎えるガラス製品の先駆「石塚硝子株式会社」の食器ブランドで、テーブルウェアから飲料のボトルまで、幅広いガラス製品を製造しています。
ガラス製品を製作している会社ということで、一見子どもとは関係のないように感じられますが、ADERIA では、子どもを取り巻く環境が少しでもよくなるように、そして、健やかに成長できるようにと、食育指導士であり、保育士でもある、中西郁代さんと一緒にガラス製品の開発を始めました。
そこで、生まれたのが「つよい子グラス」。これは、ガラス食器は割れる、という理由で子供から遠ざけるのではなく、物を丁寧に扱う経験や天然素材であるガラスという「本物」に、小さな頃から触れさせる事が大切だ、というコンセプトから生まれたもの。
中西さんは、食事は単に空腹を満たすだけのものではなく、彩りや味わいなどを通じて、心を豊かにするものとして、そのひとつの大切な要素に食器を選ぶことを挙げています。毎日の生活の中で、小さな手や唇が本物に触れることで心が豊かに育まれる、そんな食器を選んで欲しい、そのような想いが「つよい子グラス」シリーズには込められています。
もちろん、想いだけでなく、ガラス製作の長い歴史を持つ石塚硝子だけに、形状や加工も工夫がなされており、安全面も考慮されています。
例えば、「つよい子グラス」の真ん中のくびれは、小さな子どもが持つにはぴったりで、容量も子どもには適量です。加工も工夫があり、ION-PRO-TECT という強化加工が施されており、通常のグラスより飲み口の割れ・欠けに強い仕様となっています。
また、製品のパッケージには、広島平和記念公園に届いた千羽鶴を再生し開発された紙「カラフルウィッシュ」が使用されており、CSRや持続可能性の先にある、子どもたちの未来・次世代に繋げていく姿勢が、しっかりデザインに落とし込まれています。
より小さな子ども用の、ミニサイズ、にっこり顔の小さなグラス「つよいこグラス nico」もシリーズに加えられており、今後の子ども向けの製品にも期待が高まります。
つよい子グラス
素材 | ソーダガラス
原産国 | 日本製
石塚硝子株式会社 – ADERIA
〒482-8510 愛知県岩倉市川井町1880番地
aderia.jp